【味噌人】ナカマ工房・名嘉眞みどりさん「沖縄からみその魅力を発信!ンースの力」

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みそを愛し、みそ業界をリードする「ザ・味噌人」。みそメーカーや関連企業、料理人など、さまざまな業界の「ヒト」を取り上げます。

沖縄県島尻郡八重瀬町で「玄米みそ」を製造している、栄養士の名嘉眞みどりさん。「ンース」とは、この地方独特の「みそ」の呼び名。2男3女の子育てがひと段落したところで一念発起。「ナカマ工房」を立ち上げ、みその製造・販売を開始した。一方で、勢力的に取り組む、みその普及活動が、テレビや新聞で紹介されるなどして、活動の幅を広げています。
(聞き手/ ミソガール・藤本智子)

◆◆◆ナカマ工房を立ち上げたきっかけは?◆◆◆

約30年前に「玄米みそ」のつくり方を教わり、家でつくり始めたのが、そもそものきっかけです。家族のために健康によいものをと毎年仕込んでいましたが、「おいしいから商品化してほしい」という声をいただくようになり、子育てがひと段落した58歳のとき、夫婦で「ナカマ工房」を立ち上げ、みその製造・販売を開始しました。販売にあたっては、質の向上を目指し、全国各地からみそを取り寄せて研究、発酵についても、勉強会に積極的に参加しました。

◆◆◆普段のお仕事を教えてください。◆◆◆

みその製造とイベント出展を中心に、栄養士の経験を活かし、保育園でみその食育講座を行うこともあります。講座には、なるべく親御さんにも参加していただき、みそがいかに体にいいか、使い方のコツなどをお伝えしています。そのほか、行員食堂の調理場の方への衛生管理、調味料(塩・みそ)の使い方などを伝えることも。最近はメディアに取り上げられることも増え、講話の依頼が増えています。今後もできるだけ要望に応えていきたいと思います。

◆◆◆ナカマ工房の「玄米みそ」とは?◆◆◆

自慢の「玄米みそ」は、玄米(宮城県/ひとめぼれ)、大豆(北海道/とよまさり)、塩(沖縄県/青い海)を使用して仕込みます。玄米をしっかり水に浸け、発芽を確認、生命力を感じながら麹をつくります。大量生産はできませんが、愛情を込めて丁寧に仕込むことを心がけています。また製造過程の特徴としては、低温で熟成管理をしていること。ゆっくりじっくり熟成させることで、玄米の甘味とうま味がほどよく引き出され、深い味わいに仕上がります。塩分は7.4%と甘口。しっかり熟成している分、だしが少なくてもおいしくいただけます。「昔ながらの懐かしい味」「やみつきになる」など、お客様からはうれしい反響をいただいています。ディップやおかずみそにもぴったりです。

◆◆◆みその思い出といえば?◆◆◆

みその文化が根付いている沖縄で、みそに親しみながら育ちました。定番のみそ汁は、子どもの頃から島豆腐とわかめのみそ汁です。風邪のひき始めや体調がすぐれないときには、お椀にたっぷりの鰹節とみそを入れ、お湯を注いでいただく「かちゅー湯」を飲みます。今は朝食メニューとしても常食に。「かちゅー湯」で一日をスタートさせることが、元気の秘訣です。

◆◆◆おすすめの沖縄みそ料理は?◆◆◆

なんといっても沖縄の人々の常備食、「アンダンスー(油みそ)」は欠かせません。ゆでた豚バラ肉を1cm程度に切り、鍋で炒めます。肉から脂が出てきたら、砂糖、みそを入れて焦がさないようによく練り上げて完成。おにぎりに最高に合うおかずみそ。また、「みそ汁定食」は、どんぶりにたっぷりの野菜、島豆腐、豚肉等が入った具だくさんのみそ汁で、昔から長寿の源といわれています。私の大好物は、生姜の千切りと、トマト入りの「魚汁(アラ汁)」。新鮮な魚のアラをさっと湯通しし、鍋に水を入れて煮込み、最後にみそとわけぎを加えます。トマトと生姜の相性がよく、魚から出るダシもとてもおいしくて、おすすめです。

◆◆◆夢を聞かせてください。◆◆◆

みそは先人の知恵であり、日本人の食の原点。命の源です。沖縄では昔から「ミース(みそ)」と「マース(塩)」をとても大切にしてきましたが、いまはみそ離れが進んでいます。特に子どもたちに日本食、みそのよさを伝えていきたいし、忙しい現代人の生活だからこそ、みそ汁だけでも食べてほしい。気軽に親しんでもらうために、スイーツとのコラボもやっていきたいと思っています。

「玄米みそ」350g × 2 セット1700 円(税込)

 

【プロフィール】
1954年沖縄県出身。高校卒業後、神戸の短大で栄養士の資格を取得。旧具志頭村の保育園で栄養士として勤務後、結婚、出産を期に専業主婦に。2012年にナカマ工房を開業。

Midori Nakama, a registered dietitian, produces Genmai Miso in Yaese, Okinawa. She decided to start the business after raising five children. She has been active in conveying the appeal of miso through various activities and media.

ABOUTこの記事をかいた人

藤本智子

藤本智子(ふじもとともこ) 1985 年生まれ、横浜市在住。アパレル販売員、読者モデル、ファッション雑貨店マネージャーを経て、2011 年ミソガールとして「365 日味噌活宣言」をし、みその普及啓蒙活動を開始。2012年「みそソムリエ」取得。2014 年「ジャパン味噌プレス」創刊。2015年「ミラノ国際博覧会日本館サポーター」「朱鷺米応援大使2015」(佐渡市)に就任。著書に『みそまる』(宝島社)、『みそまる 作りおきみそ汁83のレシピ&アイデア』(二見書房)、『手軽に作れて、キレイに効く! みそまる』(主婦と生活社)等がある。2016 年より「中央情報専門学校」非常勤講師。2016年10月株式会社ミソド設立、代表取締役。一般社団法人みそまる普及委員会 理事。