秋田でみそ健康セミナー「みそ汁の価値、再発見」を開催した

川口先生全体

3 月11 日、ホテルメトロポリタン秋田にて、秋田県味噌醤油工業協同組合(浅利滋理事長)主催、第18 回「みそ健康セミナー」が行われました。講師の大妻女子大学教授・川口美喜子先生は「みそ汁の価値、再発見」と題し、病態栄養専門師として患者さんに、スポーツ栄養士としてアスリートに向き合う中での味噌の力について、興味深い話をされました。

小山さん みそ配布

前任の島根大学付属病院の緩和ケア病棟で、壮絶ながんとの闘いを続けながら最期まで自分らしく「生きたい」と願う患者さん、「生きてほしい」と願うご家族の思いに応え、「望まれる食事」を提供してきた川口先生。患者さんに「何を食べたい?」と尋ねても返事がないことから、「味噌汁」を与えることに辿り着いたといいます。
栄養剤で下痢を起こした人に味噌汁を飲ませたら、ほとんどの人の症状が3 ~ 4日で改善されたことから、味噌汁は胃腸を整える働きがあると考えられるそう。また味がわからない人が味噌汁の匂いに反応したり、食べられない人が「お味噌汁ですよ」の声かけに食欲を示したり。これは「香りが懐かしい」「お母さんの味噌汁はおいしかった」など過去の食体験によるものです。
このように科学的な根拠を越えたところで「味噌汁には人を笑顔にする力がある」と川口先生。治癒力、生命力を失いかけている人が味噌汁の力で蘇るとしたら、子どもたちに味噌汁の味を伝えることが、将来の健康を守ることにつながるのだと話されました。
スポーツ栄養学の分野では、脱水症や熱中症予防の一つとしてスポーツドリンクに代えて味噌汁を与えること、成長期の子どもの体づくりにごはんと味噌汁を中心にした食事を生かすこと、味噌汁の具材を工夫した勝つためのアスリート食の研究など、多くのプロジェクトを進められています。
中高年が目立った600 人の参加者に向けて、「味噌汁と塩分」についても言及し、「減塩のやり玉に上げられやすい味噌汁ですが、1 杯の塩分量はわずか0.8 〜 1.2g。しかも、野菜やワカメなどカリウムをとることによって塩分は排泄されるため、塩分を気にして食べないよりも、バランスのとれた栄養食として、味噌汁を食べることをおすすめします」と力説。
吉田萬里子さん(★写真左端/ 男鹿市連合婦人会長)は、「昔から、ばあちゃんさ言ったもんだ。朝ごはん食わねども、おつげっこばり飲んでけよって。今日はその意味がよくわかった」と、お国言葉で話してくれました。
ロビーでは「一杯の味噌汁プロジェクト」(小山明子代表)の皆さんによる、片口いわしのお出汁に「秋田味噌」を使った味噌汁がふるまわれ、セミナー後は恒例「秋田味噌」の無料配布に行列ができました。

秋田みそ

〈秋田味噌〉
米どころ秋田ならでは、
米麹の割合が多く、贅沢な
「秋田味噌」。塩馴れしたや
わらかな甘みと旨味が調和
したまろやかな味。最近は
麹歩合が高く、低塩分の味噌が好まれ、甘口化傾向にある。
色は淡色系に近い中間色で、山吹色、黄金色といわれてい
るが、赤色系から淡色系までバラエティーに富んでいる。

A seminar on the health value of miso was held on March 11 in Akita. The lecturer Mikiko
Kawaguchi, a professor of Domestic Science at Otsuma Women’s University,talked about the amazing power of misobased on her experiences as a nutritional therapist and sports nutritionist.

ABOUTこの記事をかいた人

藤本智子

藤本智子(ふじもとともこ) 1985 年生まれ、横浜市在住。アパレル販売員、読者モデル、ファッション雑貨店マネージャーを経て、2011 年ミソガールとして「365 日味噌活宣言」をし、みその普及啓蒙活動を開始。2012年「みそソムリエ」取得。2014 年「ジャパン味噌プレス」創刊。2015年「ミラノ国際博覧会日本館サポーター」「朱鷺米応援大使2015」(佐渡市)に就任。著書に『みそまる』(宝島社)、『みそまる 作りおきみそ汁83のレシピ&アイデア』(二見書房)、『手軽に作れて、キレイに効く! みそまる』(主婦と生活社)等がある。2016 年より「中央情報専門学校」非常勤講師。2016年10月株式会社ミソド設立、代表取締役。一般社団法人みそまる普及委員会 理事。